「日本睡眠学会」で学んだこと: 睡眠負債と時間栄養学 新橋の予防歯科・審美歯科・矯正歯科・口腔外科 ヘルシーライフデンタルクリニック
どうも!ヘルシーライフデンタルクリニックのブログへようこそ!
今日は先日院長が参加した「日本睡眠学会」での学びをシェアしたいと思います。
「日本睡眠学会」とは?
「日本睡眠学会」とは、多様な業種のプロフェッショナルが集まり、睡眠に関する多面的な議論を行う場です。医師、歯科医師、作業療法士、臨床検査技師など、睡眠を改善するための「どういった行動をすると良いのか?」について、積極的に討論が行われます。
解説: 作業療法士(Occupational Therapist)や臨床検査技師(Clinical Laboratory Technician)とは、それぞれリハビリテーションや診断検査を専門とする医療従事者です。
この学会は会員の推薦が必要なクローズドな場なのですが、最近ようやく入会する機会がありました。
睡眠負債とは?
当院の患者さんの中でも、「寝ても疲れが取れない」と訴える方が約半数いらっしゃいます。これは「睡眠負債」と呼ばれる現象に起因する場合が多いです。
解説: 睡眠負債(Sleep Debt)とは、短期的な睡眠不足が積み重なり、その「借金」が長期的に影響することを指します。
例えば、一晩で足りなかった睡眠を後日「寝だめ」で取り戻すことは可能ですが、未来の睡眠不足を「貯金」することはできません。このような睡眠負債が積み重なると、心臓病などの健康リスクが高まることが知られています。
時間栄養学の視点から見た睡眠
「時間栄養学」という考え方も紹介されました。これは睡眠と栄養学を組み合わせて、どのように良い睡眠を得られるかを科学的に考察する手法です。
解説: 時間栄養学(Chrononutrition)は、時間帯によって摂取する食事の種類や量が、体調や健康に与える影響を研究する学問です。
この考え方を深く探究することで、より健康的な生活や質の高い睡眠が手に入る可能性が高まると感じました。
睡眠の質と生活習慣の関連性
睡眠の質が悪いと、心臓の病気などの独立した危険因子とされています。では、睡眠の質をどう改善するか?その一つの方法として、"時間栄養学"があります。
時間栄養学って何?
"時間栄養学"は、摂取する栄養素とそのタイミングに焦点を当てた学問です。この考え方では、同じ栄養素でも摂取するタイミングによって、体に良い効果を及ぼす場合と悪い効果を及ぼす場合があります。
朝ごはんの重要性と時間栄養学
研究によれば、朝ごはんをしっかり食べるだけで学力にも良い影響があるとされています。さらに、「夜の糖質」は太りやすいとされていますが、「朝の糖質」は逆に良い影響があるとも言われています。このように、同じ食事でも摂取するタイミングによって効果が大きく変わることがあります。
インスリンとは?
糖質を摂ることで、"インスリン"というホルモンが出てきます。このホルモンは体を活発に動かすために重要です。
時間栄養学の実用例
すでに、時間栄養学に基づいて開発された「Cycle.me(サイクルミー)」という商品がセブンイレブンで売られています。また、「あすけん」というアプリを使って、食生活と睡眠、運動の生活習慣を総合的に管理することも可能です。
カリウムと睡眠の質
驚くべきことに、カリウムの摂取が多かった場合、睡眠の質が高かったという報告もあります。
なんと、当院においては、睡眠の質に問題を感じている方が半数以上いるのです。当院では、そうした方々に対して歯科治療だけでなく、全身の健康状態を向上させるような保健指導も行っています。
小さな日常の改善で大きな効果を
例えば、朝ごはんを食べる、日光を浴びる、規則正しい生活を心掛けるといった些細なことが、意外とストレスや家族問題、学力低下といった問題の解消につながることがあるのです。これらの点についても、「日本睡眠学会」で得た情報や関連する研究に基づいて、当院では患者さんへ積極的に情報提供をしています。
唾液検査・血液検査での個別解析
さらに、当院では唾液検査や血液検査を用いて、各患者さんの栄養状態を個別に解析しています。その結果をもとに、栄養状態と時間軸を合わせてご指導させていただくことで、お口の中の状態だけでなく、全身の健康や睡眠状態の改善にも繋がる可能性があると考えています。
まとめ
今日は、睡眠と栄養に密接な関連性があるという点についてお話ししました。特に「時間栄養学」の観点から、その重要性をご理解いただけたでしょうか。
それでは、今日はこの辺で失礼いたします。次回もお楽しみに!