口腔内のバイ菌と大腸がんの関係: 新たな研究結果 新橋の予防歯科・審美歯科・矯正歯科・口腔外科 ヘルシーライフデンタルクリニック

2023/07/27 ブログ

こんにちは!ヘルシーライフデンタルクリニックのブログへようこそ!

今日は口腔内のバイ菌と体内のバイ菌の相互関係について、特に新たに浮かび上がってきたトピックについてご紹介します。

お口のバイ菌が大腸がんリスクを上昇させる?

最近の研究によると、口腔内に存在する4種類のバイ菌が大腸がんの発生リスクを高める可能性があることがわかりました。バイ菌が口腔から胃を経由して腸へ移動し、そこで腸内細菌叢(※)を形成する手助けをしていることが明らかになってきました。

(※)腸内細菌叢とは、私たちの腸内に住んでいる数千種類のバイ菌たちのコミュニティのことです。これらのバイ菌は、消化、免疫システムの調節、ビタミンの生成など、私たちの健康に欠かせない役割を果たしています。

大腸がん:急速に増えている疾患

大腸がんは現在増え続けているとされています。日本人においては、かつて胃がんが最も多かったのに対して、今は大腸がんの方が増えていると言われています。その理由として食生活の変化が指摘されている一方で、最新の研究によれば、口腔内のバイ菌の種類が大腸がんの発生に関与している可能性があります。

バイ菌が腸に定着するメカニズム

実は、私たちの胃は強い酸性で、飲食物と一緒に摂取したバイ菌を殺菌する役割があります。しかし、近年、胃酸の分泌が低下している人が増えており、これがバイ菌が胃を通過しやすくなる一因となっています。さらに、咀嚼機能の低下や唾液の分泌減少、歯周病による口腔内のバランスの乱れなども、悪性バイ菌が腸に定着しやすくなる条件を作っています。

口腔環境と体調の関連性

口腔内の状態は、咀嚼機能、唾液のpH(酸性またはアルカリ性)、胃酸の分泌、タンパク質の吸収等、私たちの体調全体に影響を及ぼします。そして、これらの機能の一部でも乱れがあると、その人の体調不良に繋がる可能性があります。

唾液検査・胃酸検査の重要性

以上のことから、もし口腔内に何か問題があると感じる方は、唾液検査や血液検査による胃酸のチェックを行うことをおすすめします。特に唾液の量やpH、咀嚼能力は口腔内の環境を反映する重要な指標であり、これらの検査は歯科医院でも行うことが可能です。

口腔内のバイ菌とアルツハイマー病

なお、口腔内のバイ菌と健康の関連については、大腸がんだけでなくアルツハイマー型認知症との関係も指摘されています。アルツハイマー病の原因となる一種のバイ菌が口腔内に存在することが確認されており、現在ではこのバイ菌の存在をPCR検査で確認できます。

唾液検査の可能性

口腔内と腸との関連について新たな研究が進む中で、口腔内のバイ菌を検出する唾液検査が今後さらに重要になると予想されます。健康管理の一環として、定期的な口腔内のチェックと、必要に応じた検査を受けることをおすすめします。

以上が今回のテーマ、「口腔内のバイ菌と大腸がんの関係」についての内容でした。私たちの体と口腔内のバイ菌の関係について、これからもさらなる研究が進むことでしょう。

それではこの辺でブログを終わりたいと思います!

ありがとうございました!