カビの菌が口の中にも増える?口腔カンジダ症とは?港区新橋の歯科・予防歯科・口腔外科・審美歯科 ヘルシーライフデンタルクリニック

2023/06/29 ブログ

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今日は、カンジダという名前のカビの一種が、私たちの口の中で増えてしまう問題についてお話ししたいと思います。

カンジダとは、カビの一種で、一般的には真菌と呼ばれます。「真菌」は「真の菌」という意味で、カビを指す言葉として用いられます。カビの菌は、じんましん、水虫、膣カンジダ症や腸内のカンジダ症など、体内の様々な部分に生息しています。その中で、今日は特に「口腔カンジダ症」について焦点を当てて話を進めます。口腔カンジダ症とは、口の中でカビの菌が増えてしまう症状を指します。口の中の舌の表面や粘膜に、カビの菌が増えすぎると白い斑点ができます。その斑点を綿棒などで取り、寒天培地という培地に塗布して培養すれば、カビの菌の存在を確認できます。この検査は保険適用で可能で、費用も高額ではありません。

それでは、どういった時にこのカビの菌が増えやすいのでしょうか。

その主な要因は、体の免疫バランスの乱れや食生活の乱れ、体調の悪化などです。また、抗生物質を長期間服用していると、カビの菌が増えやすくなることもあります。これは、抗生物質が細菌を抑える一方で、カビの菌(真菌)には効かないためです。その結果、真菌が優勢になりやすくなるのです。これが引き起こす一つの症状として、黒毛舌と呼ばれる舌の黒ずみがあります。

また、カビの菌が増えると、口角炎という症状が出ることがあります。これは、口の両端が赤くなる現象を指します。口角炎は、カビの菌を除菌することで治ることもありますが、カンジダが検出されなかった場合でも、食道や胃の炎症、粘膜の荒れによりビタミンB12や葉酸などの栄養素の吸収が低下することで発生することがあります。また、ピロリ菌が存在し、萎縮性胃炎(胃炎と胃がんの中間的な状態)を起こしている人も、口の痛みや舌の異常に悩まされることがあります。このように、口腔カンジダ症は、時に他の内科的な疾患のサインとなることもあります。

さらに、口腔カンジダ症の一因として挙げられるのが入れ歯です。入れ歯の裏打ちに使われる裏装材は、微細な穴が無数にあり、カンジダ菌が入りやすい環境になっています。特に訪問診療などで在宅の方で、入れ歯の裏打ちを繰り返している場合は注意が必要です。これらの義歯の裏にカビの菌が増えると、口が乾きやすくなったり、舌が萎縮したりすることがあります。

なお、胃酸の分泌が低下し、カンジダが腸に定着すると、リーキーガットという症状を引き起こすこともあります。これは、腸の粘膜をカビの菌が荒らし、本来体内に入って欲しくない物質が侵入しやすくなる状態を指します。これにより、腸内環境が悪化し、全体の栄養吸収にも悪影響を及ぼす可能性があります。

そうした問題を防ぐため、口腔カンジダ症の兆候が見られた場合は、口腔の環境を整え、口の中を除菌することが重要です。また、汚れた入れ歯は新たに作り直すといった対処も必要となるでしょう。

今日は、口腔内に存在するカンジダというカビの菌について、その特性や口腔カンジダ症の原因、対処法についてお話しました。口腔の健康は全身の健康に密接に関連していますので、日々の口腔ケアを大切にし、適切な食事や生活習慣を保つことが重要です。

特に、カンジダは抗生物質が効かないため、抗生物質を長期間使用していると、細菌が減少し、逆にカンジダが増えてしまうことがあります。その結果、舌が黒くなる黒毛舌や、口の両端が赤くなる口角炎などの症状が出ることがあります。また、口腔内のカビの菌が増えすぎると全身に影響を及ぼすこともあります。これらの症状が見られた場合は、早急に専門医に相談することをおすすめします。

さらに、入れ歯を使用している方は特に注意が必要です。入れ歯の裏打ち材には微細な穴がたくさんあり、カンジダが繁殖しやすい環境になっています。定期的に入れ歯の清掃を行い、必要な場合は新たに作り直すことが重要です。

また、カンジダが増えすぎると、腸内環境も悪化する可能性があります。胃酸の分泌が低下していると、カンジダが腸に定着しやすくなり、栄養吸収を妨げ、リーキーガットと呼ばれる症状を引き起こすことがあります。腸内環境を整えるためにも、バランスの良い食事や適度な運動などの生活習慣の見直しをおすすめします。

以上、今日は口腔内に存在するカンジダというカビの菌について、その特性や影響、対処法などを詳しく解説しました。皆様の口腔健康、そして全身の健康に対する理解とケアの一助となれば幸いです。それでは、今日はここまでとさせていただきます。次回も引き続き、お口の健康に役立つ情報をお届けしますので、お楽しみに!