ある時から、唇が水風船のように腫れ上がって治らなくなってしまったのですが、歯科医院に行けば良いのですか?東京都港区新橋の歯科口腔外科・予防歯科ヘルシーライフデンタルクリニック
唇が水風船のように腫れてしまったら、どこに診てもらえばよい?
どうも、歯科医師・歯学博士の手塚 充樹と申します。
東京都港区新橋駅前のヘルシーライフデンタルクリニック院長をしております。
今回のブログでは、こんな症状で歯科医院を受診するべきか、どこに行くべきかよくわからないという方に向けた情報を発信していきます。
食事の時に唇を噛んでしまったことから、唇が腫れ上がってしまって、ボールのような柔らかい腫れているものが治らなくなってしまう事があります。
ほとんどの場合、この状態は粘液嚢胞と呼ばれる病気であることが多いです。
唇の中にも小さな唾液腺が存在しています。
食事の際などに誤って噛んで傷をつけてしまうと、唾液の出口が塞がってしまって、水風船のように膨らんでしまうことがあります。
この状態を、粘液嚢胞と言います。
粘液嚢胞がよくできる場所は、下唇ですが、舌の裏側あたりにも大きな粘液嚢胞ができることがあります。
このような唇の腫れが治まらない場合には、歯科医院を受診していただいても大丈夫です。
念のため、様々な歯科医院がありますので、電話で症状を伝えて診察していただけるかどうか確認するのも良いかもしれません。
当院では歯科口腔外科に在籍していた経験から、粘液嚢胞を摘出することもできます。
粘液嚢胞の摘出の時は、局所麻酔で行います。
手術中に痛みが出ることはほとんどありません。
手術時間は30分から45分ぐらい見ていただけると良いと思います。
摘出をした後は摘出した部分を縫合して手術を終了としますので、消毒や抜糸に来ていただく必要は出てきます。
術後は痛み止めや化膿止めなどのお薬を処方することができますので、術後に痛みがかなり強くなったという例は稀です。
また、粘液嚢胞であればただの水たまりなので安心なのですが、その他にも、唇にできる病気としては、血管腫やその他の良性腫瘍や悪性腫瘍など様々なものが発生する可能性があるので、当院ではその様なものが疑われる場合には大学病院へご紹介をするか、当院から大学病院の病理学講座に病理検査を依頼して確定診断を行います。
大学病院の診察では一般的には待ち時間が長くなったり、予約が取りづらかったりすることも少なくないので、まずは歯科医院にご相談いただくのも良いと思います。
もし下唇が腫れて膨らんだまま治らなくてお悩みの場合にはお気軽にご相談ください。
また次回以降もこんな症状で歯科医院に行って良いのかという内容について続編を書いていきますので、お楽しみに。