むし歯予防と胃のケアを同時に。唾液検査を活用しよう。胃食道逆流症(逆流性食道炎)、噛みしめ呑気症、唾液検査の活用について 東京都港区新橋予防歯科ヘルシーライフデンタルクリニック

2021/02/13 ブログ

どうも歯科医師の手塚 充樹です。

今日は唾液の状態と胃の状態が関係しているということについて話したいと思います。

 

主に虫歯の原因は何だと思いますか? 

 

答えは人によって違うということなんです。

 

なんだよ人によって違うんじゃ防ぎようがないじゃないかよと思われましたか?

 

ひとつ手がかりとして有効な方法があります。


 

それは唾液検査です。

 

ヘルシーライフデンタルクリニックでは唾液検査はアークレイという会社が取り扱っているシルハという機械を用いています。

 

精製水を約10秒間口で言っていただくだけで検査ができるので非常に低侵襲で簡単にできるのが特徴です。

 

唾液検査からわかることは酸性度、虫歯菌のいきいき度、緩衝能、アンモニア、白血球、タンパク質の6項目が分かります。

 

この唾液検査当初は使い始めた時はお口の中の状態ばかりを考えて検査を行っていたのですが、実は体の状態を映し出す鏡としても使えるということが分かってきました。

 

例えば虫歯の病原菌は酸性な環境でも生き延びることができて、お口の中が酸性に偏っている方には虫歯が多い場合が多いです。

 

お口の中が酸性になる理由は、砂糖を含んだ飲み物や食べ物の摂取頻度が高かったりすることも代表的な訳ですが、その他身体の状態を映し出す重要なこともあります。

 

逆流性食道炎という病気を聞いたことありますか?

 

専門的には胃食道逆流症という名前がついています。

 

胃食道逆流症という病気の中に逆流性食道炎というものも含まれています。

 

この病気は食道の下部括約筋(LES)という筋肉が通常では何かを飲み込んだ時に緩んで胃の方に食物を送ってくれています。

 

物を飲食していない平常時にも下部食道括約筋が緩んでしまい胃の中の物が食道の方へ逆流してきてしまう現象が起きることを胃食道逆流症といいます。

 

胃食道逆流症になっていて胃酸の逆流が頻繁に起こっている方は唾液検査を行った場合にもお口の中が酸性に偏っていることが多い傾向があります。

 

お口の中が酸性に偏っているとむし歯菌も生き生きしやすくなるので、結果的にむし歯になりやすくなる可能性が高まります。

 

そもそも自分の口の中が酸性なのか中性なのかアルカリ性なのか知れるという点では唾液検査は有効であると思います。

 

 

もし、胃の状態も悪くて、お口の中にも虫歯がたくさんできていて、唾液が酸性であった場合には、まずは食べ物をよく噛むことや間食の内容や頻度に気をつけることや胃食道逆流症のリスクとなっているようなものを合わせて整えていくこともお勧めできます。

 

ただ単に砂糖を取らないようにするだけではなく胃の方も一緒にケアすることでお口と食道と胃の環境を整えることができるわけです。

 

具体的には、少なくとも、アルコールの多飲、たばこの吸い過ぎ、食べてすぐに横になることを控えるなどは最低限知っていただく必要があります。

 

胃の状態があまり悪いと、胃酸が出過ぎな場合には PPI(プロトンポンプインヒビター) という胃酸を抑えるお薬を使うことがあります。

 

胃酸を抑える PPI という薬については、日本消化器病学会でも使用が推奨される傾向にあり、症状が収まりやすいので非常によく処方されています。

 

長期投与による懸念点も浮き上がってはいるものの強いエビデンスがないため基本的には PPI を長期的に投与しても問題がないということになっています。

 

ミネラルバランスや栄養学的な観点からすると、ビタミン B 12や鉄分、マグネシウムなどの栄養素の欠乏が起きやすくなります。

当院で、胃の状態が悪いことによるミネラルの欠乏で、食欲のコントロールがうまくいかなかったり急に甘いものたくさん食べたくなったりなどの関連が見つかることもあります。

 

たとえば、虫歯がたくさんできていて肌の色がものすごく白くて。甘いものが好きな若い女性の患者様もいらっしゃいますが、そのような方は肌が透き通るような白さで美しいということで羨ましがられることも多いのかもしれませんが、特に鉄分の不足が疑われ、甘いものがやめられないのもミネラルの不足によって起こっている可能性があります。

 

唾液検査や普段の食生活や肌の色やその他の臓器の状態から推察していくのですが、唾液検査や問診を手がかりにしてこんなことまでわかってしまうわけです。

 

ちなみに、胃酸を抑える薬をしっかり服用されていて、胃酸を抑える効果が出ている方の場合、むし歯が多かったり過去にむし歯の治療された箇所が多い方でも、唾液検査の結果ではあまり酸性度が高く出てこないことがあります。

 

そのため、飲んでいる薬についてはしっかり事前に伝えていただけると助かります。

 

食道逆流症では胃酸が逆流することが大きな問題となりますが、実際には胃酸以外のものが逆流するケースもあります。

 

その代表的なものが空気です。特に早食いをすることで空気が食べ物と一緒に胃の方に流れているので食後にゲップが出やすくなります。

 

噛み締め呑気症という病気があり、日常生活をしている時にゲップがたくさん出てしまう病気です。噛み締め呑気症の方は、特に早食いには注意するべきですが、その他にも食事をしていない時も上下の歯を噛み締めてしまっているため大を記憶して忍び込む回数が増えてしまうということが問題になっています。

 

最初は胃の病気かと思い胃酸を抑えるお薬を使ったりして治るかどうか見てみる方も多いのですが、それでもゲップが止まらなかったり不快な場合には胃酸以外の空気やその他の臓器の酵素などが逆流することによる胃食道逆流症になっている可能性もあります。

 

口と食道と胃、ひいては体全体すべてのことを考えることで、ひとつの病気を防ぐだけではなく複数の不快な症状を改善することにつながることと思います。

 

定期検査はそれほど高価な検査ではないので、まず調べてみるのも良いのではないでしょうか。

 

今回は唾液検査について、特に胃と食道の状態の関係について触れました。

 

オンライン診療で、来院されたときの医院の滞在時間を短くしたり、来院頻度の最適化をはかることも有効ですので、ページ下部からお気軽にお問い合わせください。

 

また次回のブログをお楽しみに。