粘膜の粘液は免疫の要。
粘膜を介した感染症の予防
皆様、新型コロナウィルス感染症に対しては日々ご不安な点も多いかと存じます。
感染症の対策としては、粘膜の中にウィルスを侵入させずに感染を成立させないようにする必要があります。
「粘膜」と「粘液」が非常に大事です。
「粘液の無いところに免疫なし」
という格言があるほどに
粘膜の粘液がしっかり存在していることは重要だそうです。
唾液中には分泌型IgAという、粘膜を保護する免疫物質があります。
この分泌型IgAの存在も、ウィルスの感染を成立させないために非常に重要なのですが、
ストレスそのものがIgAの分泌量を下げてしまうという報告もあるため、ストレスケアをしながらしっかり栄養素を補給するということも大事ですね。
ストレスケアっていってもどうやるんだということですが、対人的なストレスがある場合にはその人ととの距離を離したり保つことでなんとか対処するしかありませんね。
もしくは、小さなわだかまりがあるようであれば、ミーティングや話し合いをしてこの際スッキリするまで話し合うことも良いかもしれませんね。
あとは、呼吸。このリラックス法は意外と簡単です。
息を大きく吸って、2秒ほど止めて、ゆーっくり吐く。
これを2回でもくりかえすと、日々いかに自分の呼吸が浅かったかがわかります。
唾液の分泌を促すことも大事です。
唾液腺を刺激するのは1口に対して20~30回程度よく噛むこと。
当たり前のようで忘れがちなことかもしれません。
あとは、梅干しやレモンなどいわゆるアルカリ性にからだを傾けるといわれているものの摂取も良いと思います。
私は、梅干しやレモンも普段摂取し、さらにパパイヤ発酵物質のイミュナージュという粉状の食品も摂取しています。
これは、唾液と混ざることでマルトオリゴ糖が生成され、唾液中のIgA分泌を増やしたという研究が存在することから、粘膜の免疫維持に大事だと思っています。
あとは、細菌やウィルスを変に増やさないようにするものとしては、天然の抗生物質と呼べるオリーブの葉エキスも良いと思います。
オリーブの葉エキスは、MSS社のオリーブXというサプリメントがあります。
過去に、授乳中の女性患者さんが親知らず抜歯をせざるを得ない状況の時に、抗生物質の代わりに次亜塩素酸水の含嗽剤とオリーブの葉エキスで乗り切ってもらったことがあります。
オリーブの葉エキスの利点は天然成分であり、耐性菌をつくらないことにあります。
また、善玉菌を死滅させるような作用はほぼないことから、抗生物質のように腸内細菌を死滅させすぎてしまって腸内環境を乱してしまったり、耐性菌を作ってしまうリスクを下げることができます。
余談ですが、手術を行う際には、点滴という方法で抗生物質を投与しながら手術をさせてもらえれば、術直後の菌血症にも対応が可能であり、腸内を抗生物質が通らないので、腸内環境を乱してしまうリスクが低減できます。
口腔「粘膜」、咽頭「粘膜」、腸管「粘膜」などの「粘膜」の免疫を正常に保ち強化するために必要な栄養素を摂取することがよさそうですね。
covid-19については、なかなか体内で抗体がつくられにくいという可能性が指摘されています。
そのため、1回かかったらその後はかかりにくくなってくれるはずが、体に抗体ができなければ再度感染が成立するということも考えられます。
また、今後このブログでは、covid-19の重症化に細菌性の肺炎が関与する可能性についても述べたいと思います。
ちなみに、抗体といえば、新型コロナウィルスのためのDNAワクチンの開発も進んでいるようで、早ければ年内に治験が始まるようですよ。
以下、栄養素として免疫を維持するために院内が取り入れているものです。
【ビタミンD】
QSSのリポソーマルD3K2
MSSのADEKミセル
MSSのビタミンD5000ミセル
【ビタミンC】
QSSのリポソーマルビタミンC
SPIC社のリポソーマルビタミンC リポC
高濃度ビタミンC点滴(12.5g~25g)
MSSのC1000B
【亜鉛】
MSSの亜鉛ビオ
キャバリアのベルギー産無糖チョコレート
【マグネシウム】
水を飲む
QSSのQuinton isotonic
QSSのQuinton Hypertonic
高濃度ビタミンC点滴(元来Mgが入っている)
【ビタミンA】
MSSのA10000ミセル
MSSのADEKミセル
【細菌のバランスや環境を整える】
乳酸菌生成エキス アルベックス
POICウォーター(塩と水の電解機能水、うがい用)
パパイヤ発酵物質イミュナージュ
MSSのオリーブX
などです。
当院では、感染対策として予約制限、院内の空間除菌、エアロゾル対策のための防護・換気・口腔外バキュームの使用、オンライン診療などを行っています。
上記のほかに、スタッフともども栄養素補給と睡眠を大事にして、できるかぎり免疫をブーストした状態で日々診療にあたっています。
院内でクラスターが発生しないよう、院内では2人態勢で、スタッフ同士もソーシャルディスタンスを保つようにしております。
今後のブログでは、ウイルス性肺炎➔細菌性肺炎(この部分に口腔内の細菌が関与している)➔菌血症➔敗血症➔重症化➔死亡という経路が考えられていることについても触れたいと考えています。
歯科医療という今回の感染症に関して、感染リスクがありながら、大事な領域であることを自覚しており、最善な策を日々検討しています。
これを読んでくださっている患者様のご健康をお祈りしております。